陰謀論にハマる権力者ほど危険なものはない

 民主党の藤田幸久国際局長による陰謀論がワシントン・ポスト紙に批判された。藤田議員は「陰謀論とは一言もいってないと度々伝えた」と弁明しているようだが、過去にも同様の陰謀論を言っているので、苦しい言い訳だ。

「米紙ワシントン・ポストは8日付の社説で、民主党の藤田幸久国際局長(参院議員)が同紙に対し、2001年9月11日の米同時多発テロの犯人像に疑問を挟む発言などをしたとして『突拍子もなく、いい加減で、偽りがあり、まじめな議論に値しない』と酷評した。鳩山由紀夫首相が容認すれば、日米関係に影響するとも警告した。(略)
 藤田氏は、野党時代の08年4月の参院外交防衛委員会で、国際テロ組織アルカイダのオサマ・ビンラディン容疑者の関与に疑問を挟む内容の質問をした。今年1月発売の週刊朝日でも、米国は犯人を特定しておらず、ビル倒壊の原因も再調査すべきだとの持論を展開。こうした発言はこれまでも米国の対日専門家らに批判されており、日米間の新たな問題に発展する可能性もある」(朝日新聞

 もちろん、これは国際問題や国内の政局につながるようなことではない。朝日新聞は煽りすぎである。ただ、陰謀論気質というのは、藤田議員に限らない「民主党らしさ」の1つであることを指摘しておく。
 藤田議員の場合は同時多発テロ陰謀論だが、いわゆる永田メール事件では、原口議員が「闇の勢力」による陰謀論をほのめかしていた。また、「政治とカネ」にまつわる捜査では、野党時代から政権獲得後の現在に至るまで、民主党は幹部までが「国策捜査」という検察陰謀論を唱えてきた。
 郵政民営化陰謀論も忘れていない。小泉俊明議員は、「郵政民営化は郵貯、簡保の資金350兆円を『アメリカの財布』とすることに目的があった」と国会で発言している。
 このように、党内に広く陰謀論気質があり、今日も一般人には見えない陰謀と戦うことで大忙しなのが民主党なのである。
 民主党には、元官僚など出世コースから外れた(脱藩した)人が多いので、プライドをこじらせやすい傾向があるように思う。「今の自分がこんな境遇なのは陰謀の事実を知ってしまったからだ。出世コースを順調に駆け上がっている元同僚や、それに疑問を感じない一般大衆は、陰謀の事実も知らずに飼い慣らされている愚かな犬どもだ。本当に優秀なのは自分だが、闇の勢力によって不当に扱われている」という陰謀論気質になってしまうわけだ。
 陰謀論気質は根深いため、政権を獲得し、自分自身が絶大なる権力を手に入れても、相変わらず陰謀論から抜けきれない。「陰謀の事実に気づかぬ愚かな犬どもを善導しなければならない」となる。
 しかし、陰謀論にハマる権力者ほど危険なものはない。「愚かな犬ども」からプライドを傷つけられるようなことをされると、「ここまで言ってもわからないなら、陰謀の加担者と見なして“友愛”してくれるわ!」という方向に容易に転ぶ。スターリン的な粛清政治との距離はものすごく近いのである。
 権力者は、ありもしない陰謀と戦うのではなく、みずからを律しながら、自信を持って地道な現実問題の解決に取り組むべきだ。「民主党らしさ」の中でも、この陰謀論気質だけは早く改めてほしい。

日経ネットコラム「「Bcc」にしたはずなのに! やっぱりなくならないメールの誤送信」(宮島理)




 電子メールはすっかり使い慣れているから、誤送信なんてありえない──。そう安心していると、うっかりミスが発生しかねない。最近も、相変わらずメールの誤送信によるトラブルが目立っている。【続く

普天間問題と年金制度改革で与野党協議を進めるべきだ──「野党精神」なる戦後民主主義の遺物との国民的格闘として

 北沢俊美防衛大臣が、普天間問題での与野党協議に前向きな姿勢を示した。これに対して、自民党の佐藤正久議員は「2日前の委員会、総理や北沢大臣の前で佐藤の与野党協議を断ったのは平野官房長官だ。苦しいからといって人のせいにするな」と怒っているが、党派対立を超えて、国会運営のあり方という長期的な目標を見すえるべきだ。
 北沢大臣は7日、「(普天間問題は)ややもすれば政争の具にされ、『できなかったら辞めるのか』と、こればっかしだ。自民党は『私たちも協議に乗るから一緒に考えよう』と言うくらいの国士的な思いがあっていい」と発言した。言っていること自体はまったく正しい。
 しかし、5日の参院予算委員会で、既に自民党は与野党協議を提案していた。にも関わらず、平野博文官房長官が「政府の責任で決めることだ」と与野党協議機関の設置を否定。これでは、民主党の姿勢がバラバラでよくわからない。
 一方、菅直人副総理兼財務大臣は、年金制度改革について「まず鳩山政権としての基本的な考え方をまとめる。1年、2年ということではなく、何らかの方向性が出た段階で、選択肢には与野党協議も入ると思う」と発言。年金問題での与野党協議に前向きになっている。
 また、後期高齢者医療制度に代わる新たな高齢者医療制度についても、1月に報道されたような案で行くことがかたまってきたようだ(その時は「『姥捨て山』という煽りに乗った高齢者が使い捨てにされる日」を書いた)。つまり、名称は変わるものの、実質的には後期高齢者医療制度と同じどころか、「年齢差別」(by民主党)が65歳にまで拡大される。

「厚生労働省は8日、75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度に代わる新たな高齢者医療制度案の概要をまとめた。原則として65歳以上は市町村の国民健康保険(国保)に加入する一方、現役世代と高齢者のそれぞれの負担を明確にするため、両者の財政運営は別建てとする制度を設計する方針だ」(毎日新聞

 民主党は「75歳以上の高齢者が74歳以下の一般国民と異なった制度の対象となるのは明らかに年齢差別である」と怒っていたが、新たな高齢者医療制度では、「65歳以上の高齢者が64歳以下の一般国民と異なった制度の対象となるのは明らかに年齢差別」ということになってしまう。民主党の「姥捨て山」という煽りに乗せられながら、政権交代という目的が達成された途端に使い捨てにされる高齢者があまりにかわいそうだ。
 野党時代の民主党は、年金制度改革での与野党合意を反故にし、徹底的に年金問題を政争に利用した。後期高齢者医療制度についても、給付と負担をより明確にするという趣旨を無視して、「高齢者いじめ法」と批判した。日本人の敬老精神を悪用した民主党の罪は重い
「政治とカネ」から与野党協議、高齢者医療制度まで、民主党は野党時代とのダブルスタンダードがあまりにも多すぎる。それに対して、自民党が感情的になるのも理解できないことはない。
 しかし、だから自民党も民主党と同じように、「政治とカネ」を政局化し、安全保障と社会保障を政争に利用するというのでは、わが国の政治は幼稚なままだ。あと4年間は民主党政権が続くし、その後も政権交代は繰り返されていくのだから、長期的な国会運営のあり方を視野に入れて、広く国民の合意を形成すべき問題については、与野党協議を行っていくことが必要である。
 個人的には、民主党は野党時代の幼稚で愚かな行動を全面的に謝罪し、ダブルスタンダードを解消しなければならないと思うし、これまでにも何度もそう書いてきた。ただ、実際には、民主党はダブルスタンダードを放置したまま、「くそリアリズム」を展開していくだろう。しかも、方針がバラバラで定まらないから、今回の普天間問題の与野党協議のように、野党は振り回されていくことになる。
 結局のところ、現在行われているのは、「(民主党的)野党精神」なる戦後民主主義の遺物との国民的格闘なのだ。私も格闘の重要性は感じているものの、能力がないのに人一倍うぬぼれが強く、自分の非を認めるかわりに周囲を次々に「敵」認定して攻撃的になっていく集団が、われわれが選んだ代表者という現実に、つい頭が痛くなってくる。

内閣支持率に一喜一憂するのはやめよう

 またまた内閣支持率下落が話題になっている。しかし、何度も言うように、鳩山首相も小沢幹事長も辞める必要はない。支持率下落はせいぜい「マニフェストをちゃんと実行しろよ」というメッセージなのであって、不信任であるかのように騒ぐのはあまりに政治(政局)オタク的発想すぎる。
 気楽に答えられる世論調査と違って、選挙というのは本当に重いものである。「ダメならすぐにチェンジすればいいや」という気軽な考え方で投票するようなバカな有権者はこの世に存在しない。相当な覚悟で絶大な権力を鳩山政権に与えたのだ。鳩山政権は、4年間、きっちり勤め上げるだけの十分すぎる根拠を持っている。私個人は民主党の政策に6年前から大反対し続けているが、それでも「鳩山辞めろ」などという恥ずかしいことは言わない。
 ただ、自分がどうして権力の座にいるかという自覚が、鳩山首相当人には希薄なようだ。相変わらず、「『政権交代したのに、民主党らしさが見えてこない。前と変わらないじゃないか』という思いが国民に広がっていると、厳しく受け止める必要がある」と、見当違いなことを言っている。「自分探し」はやめて、「マニフェストをちゃんと実行しろよ」という声に誠実に応えるべきだ。
 それに、「民主党らしさ」は十二分に出ている。参院選に向けて、民主党幹部が「今後は予算で農協を干し上げていく」と発言したらしいが、まさにこの発言こそが「民主党らしさ」だろう。利益誘導政治と規制でがんじがらめの世界を復活させて、「古き良きバブル崩壊前の日本」に「大福祉(大増税)国家」をプラスさせた国家介入型社会の実現が、有権者が期待している民主党政治だと言える。
「前と変わらないじゃないか」という鳩山首相の分析も間違っている。反改革という変化が十分すぎるスピードで起きているからだ。政権誕生早々に、郵政再国営化が国会審議も経ずに実行されたけれども、支持率にはまったく影響しなかった。民主党に期待されているものが、反改革路線だという裏付けの1つである。
 支持率が下落しているのは、民主党の政策実現能力、統治能力に疑問の目が向けられているからだ。ただ、それは政権に不慣れということであり、「政権交代の痛み」というものである。有権者は、その痛みに耐える覚悟をした上で、民主党に投票したはずだから、もう少し見守ってあげてもいいように思う。しかし、想定以上に民主党の統治能力がひどいということなのだろうか。
 有権者の不安は、民主党の能力への不安であって、民主党の方針やあり方への疑問ではない。民主党は、鳩山・小沢体制で増税への理解を求めつつ、マニフェストを着実に実行していけば、参院選で負けることはないと思う。もし、マニフェスト違反を放置し、開き直るようなことを続ければ、有権者の不安は怒りに変わっていくだろう。

MONEYzineニュース「世界最貧国のブータンもトップクラス 政府導入検討で注目される「幸福度」指標とは」(宮島理)




 生活の豊かさや幸福感を計測する「幸福度」指標の導入を政府が検討している。海外の導入事例や日本の過去の取り込みはどうなっているのか。【続く

新就職氷河期世代も辛酸をなめ続けるのか




 2011年卒の大卒採用が減っている。新就職氷河期に突入したと言っていいだろう。

「2011年春の大学卒業予定者の採用方針を、業績低迷を理由に撤回する企業が相次いでいる。選考活動を途中で停止する企業や、採用するかどうかを決めていない企業もある。内定率が大きく落ちこんでいる10年春の採用同様、採用の抑制が続いている。(略)
 10年春卒業予定の大学生をめぐるリクルートワークス研究所の調査(09年春実施)では、求人倍率は1.62倍。09年春卒の2.14倍から大幅に落ち込んだものの、00年春卒の0.99倍ほど悪くない。年齢構成のバランスが崩れることを嫌って、極端な採用抑制を避ける傾向があるためだ。
 それでも、業績悪化で採用を凍結する企業は増加傾向にある。就職情報サイト『マイナビ』の情報掲載企業数(10年2月末)は約6200社と前年同期比で13%減っている」(朝日新聞

 就職難の指標となるのが、就職率である(新卒一括採用などの硬直した雇用システムが解消されたら、就職率という指標自体の意味がなくなるけれども、現状では機会格差の観点から重要な指標)。戦後には、就職氷河期以外にも何度かの就職難が存在した。1950年卒から統計が取られている大卒就職率(大学生全体に対する正社員就職者の割合)を見てみよう。
 まず1950年卒の就職率は63.8%である。この数字が、バブル崩壊までの最低値であった。もっとも、1950年は学制改革があったため、統計にズレがあり、低めの数字になっているようだ。
 1951年卒からは、ずっと70%以上が維持されている。1955年卒、1976年卒あたりが、一般に就職難と言われてきた時期だ。1955年卒の就職難は、相当大変だったとされているが、それでも73.9%である。1976年卒は、第1次オイルショックの余波で、当時、戦後2番目に悪い就職率だった。しかし、それが70.7%だというから、就職氷河期世代にしてみれば夢のような「好景気」だろう。ちなみに、戦後最高は1968年卒の81.7%。高度経済成長の頃である。
 1994年卒から始まった就職氷河期は、戦後初めての深刻な就職難だった。
「就職氷河期」という言葉が登場した1994年卒は、70.5%と、今から思えば意外に高かったが、その後、60%台に突入して「超氷河期」と言われるようになる。横ばいで踏ん張っていると思われたが、1999年卒に60.1%、2000年卒に55.8%と、ついに50%台の「超超氷河期」がやってくる。2003年卒では、過去最悪の55.0%を記録している。
 ちなみに就職氷河期に匹敵する就職難と言えば(雇用システムの違いがあるので安易な比較はできないが)、「大学は出たけれど」と言われた、戦前の昭和恐慌ぐらいである。昭和恐慌時の就職難は、就職氷河期を上回る深刻な事態だった。その生き証人でもないかぎり、「就職氷河期なんてたいしたことはない」と言い捨てることはできないだろう。

 景気回復により、2005年卒からは一転して「売り手市場」と言われ、就職率は上昇していった。それでも、その就職率は59.7%と6割を切っていた。採用人数が本格的に増加し、目に見えて就職状況が改善されたのは2007年卒からだ。就職率は、2007年卒が67.6%、2008年卒が69.9%と、就職氷河期完全終結の目安となる7割台回復は間近かと思われた。
 しかし、2008年卒をピークに、再び就職率は減少する。2009年卒は68.3%となった。まだ統計は出揃っていないが、リーマン・ショックの影響もあり、2010年卒からは本格的に新就職氷河期が訪れている。また、就職率だけでなく、求人倍率の面からも新就職氷河期の到来は確かなものになりつつある。2011年卒も、厳しい状況が予想される。
 バブル崩壊後の就職率低下については、俗流若者論による学生の質低下がもっともらしく語られるが、景気回復によって近年は就職率が急回復していたことからもわかるように、俗流若者論の説得力は薄い。
 一方、大学院などへの進学率が高まっていることが就職率低下につながっているので、必ずしも就職難ではないという指摘もある。ただ、これも拙著『就職氷河期世代が辛酸をなめ続ける』や『雇用大崩壊 サラリーマンがなくなる日』で書いたけれども、景気回復までの「雨宿り」として進学するケースも多いので、進学率の上昇は就職難と切り離すことができない。
 政府は、自己責任でも何でもないこの機会格差を真っ先に解消しなければならないはずだが、なぜか労組と癒着して、規制強化や賃上げをしようとしている。自己責任論批判を出発点にしておきながら、機会格差解消ではなく(むしろ機会格差を拡大して)、既得権護持に向かうという矛盾した行動を取るところが、現政権の最大の問題点だ。新卒などの新規参入者にとっては、まだまだ受難の時代が続きそうである。




反抗期の法則──空想主義は“くそリアリズム”の源

 前回、改革つぶしの定石として、カマトトぶった空想主義と利権まみれ“くそリアリズム”の連携について書いたが、空想主義者は決してかわいそうな犠牲者ではない。空想主義者こそが、未来の“くそリアリスト”なのである。その典型が、前原大臣だ。
 一応、改革派ということになっている前原大臣は、就任以来、記者会見などでは改革“談義”を繰り返すものの、実際には“くそリアリズム”の道を走っている。小泉改革で達成した高速道路建設抑制もつぶされることになりそうだ。

「国土交通省は4日の政策会議で、普通車の『休日上限1000円』など高速道路料金の割引などに充ててきた財源を高速道路の道路建設に転用できるようにする法改正案について、与党議員に説明した。今国会に近く提出する。(略)民主党は従来、新規建設は抑制し、必要な道路は税金で造ると主張してきた。しかし、小沢一郎幹事長は昨年12月、高速道路会社による高速道路整備を進めるため、『休日上限1000円』の財源である『利便増進事業』の抜本的な見直しや、不採算の高速道を国直轄事業として建設する『新直轄事業』の廃止などを求めた。
 前原誠司国交相が『高速道路会社にお金を渡して会社が整備するというのは(民主党内で従来)まったく議論していない』と述べるなど、国交省は当初、この要望に反発していた。だが、今回の法改正で、結局、党要望を受け入れた形になった」(毎日新聞

 選挙のために土建バラマキをする小沢幹事長の“くそリアリズム”の前に、方法論を持たずに改革“談義”だけを繰り返す前原大臣の空想主義が完全敗北した形である。これだけ見ると、前原大臣は犠牲者のようだが、長崎県知事選では、前原大臣が率先して“くそリアリズム”を実践していた。

「前原誠司国土交通相が30日、島原半島などに入り建設中の地域高規格道路『島原道路』を視察した。(略)さらに雲仙市では『島原道路を見てきたが、進める事業は進めると約束する』と明言した。(略)28日に島原市内で開かれた橋本氏の総決起大会には石井一党選対委員長も出席。『不要なダムは中止するが島原の道路ぐらい(予算を)付けないといけない。今までのようにいつまでたっても島原に道もない県政を続けるのか、ここで出直すのか、それを問うのが今度の知事選だ』と語気を強めた」(長崎新聞

 前原大臣は、石井選対委員長と一体になって“くそリアリズム”を展開したのである。空想主義と“くそリアリズム”の連携で改革つぶしが完成すれば、その後は、空想主義者自身も“くそリアリスト”と化し、“くそリアリズム”一色に染められた民主党政権が現れる可能性が高まっている。
 以前も書いたように、民主党、とりわけ党内改革派というのは、構造改革の原則も知らなければ、実現するための方法論も知らない、単なる「世間知らず」だという気がする。言ってみれば、反抗期のようなものだから、現実を知って「大人」になると、たちまち極端に「世間ズレ」していく。

「民主党というのは、過激だとか血気盛んだとかいうのではなく、ただ単に『世間知らず』だったのではという思いが日々強くなる。その内、『若い時(野党時代)はヤンチャしてたけど、今ではすっかり大人ッスよ。改革なんてガキの遊びでしょ(笑)』とか何とか言って、自民党以上にスレた『くそリアリズム』に陥ってそうな気がする」(「『世間知らず』ほど『くそリアリズム』に転びやすい」

 要するに、現実世界との距離感がおかしいから、単なる反抗期になって空想主義を唱えるのである。そして、反抗期が挫折すると、これまた現実世界との距離感はおかしいままだから、堅実なリアリズムにとどまることができずに、極端に「世間なんてこんなもんだろ」とスレていく。
 最近は、新聞やテレビでもやっと「民主党は(古い)自民党よりも露骨な利益誘導政治だ」との論調が見られるようになってきているが(有権者はそんなことは選挙前から知っていて、だからこそ利権政治支持者が政権交代を実現させたわけだが)、空想主義者の転向(自分そのものは改めないまま世間体だけ変更)ほど、タチの悪いものはないということだ。

Profile

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宮島理
1975年生まれ。山形出身の大阪育ち。
東京理科大学理学部物理学科中退後、
IT系企業設立を経て1996年、
フリーライターに。現在は関東在住。
政治・経済・IT・科学など、
幅広いテーマを扱っています。
政財界やオピニオンリーダーへの
取材・インタビューも多数。
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